広川ノリエさん=お好み焼きひろかわ・城東支部
昨年12月に持続化給付金の申請で民商に入会した広川ノリエさん(79)=城東=は東深津町でお好み焼き屋を始めて40年。福山では珍しい関西風のお好み焼き屋で関西からもお客さんが訪れる有名店です。
親しみやすい笑顔の広川さんはたくさんのお客さんから「お母さん」と呼ばれ愛されています。
■相談しやすかった
コロナ感染症が拡大した昨年の客足は7割以上も激減。お店をやっていけるのか悩みましたが、来てくれるお客さんの為にも続けていこうと自力で様々な感染予防対策や申請をしていました。
しかし、持続化給付金などネットを使う申請がどうしても出来ず、困っていたところ、民商会員の中西さん=北・精肉=に「民商に相談してみたら?」と声をかけられました。
しかし広川さんは以前民商に入っていたこともあり、ためらっていました。そこに話を聞いた高橋すみ江さん= 城東支部支部長= が「気軽に相談してね」と声をかけにお店に来てくれました。
「雰囲気がとても優しく相談しやすい方だなと感じました。高橋さんが来てくれたおかげで相談することができた。本当に良かった」と当時を振り返ります。
■通らない申請
さっそく入会し市の補助金や支援金、持続化給付金の申請に取り掛かりました。
補助金等の申請はすぐに通りましたが、持続化給付金の申請だけは求められた必要書類を提出しても通らず不備が続きました。カスタマーに問い合わせても業者とのやり取りが分かる通帳の提出を求められ、すべて現金で商売している広川さんには用意することが難しい状況。不備を解消するため連日、担当事務局と証明になる資料を探し、役所や駐車場を貸してくれている大家のところまで支払い証明を貰いに行ったり、ガス会社に過去の請求を証明してもらうため何度も動きました。しかし不備は解消されず、問い合わせても「不備の理由は言えない」の一点張りでした。
■商工新聞の事例で
広川さんと事務局員は11月19日に全商連が中小企業庁と交渉し、給付が実現した広島のお好み焼き屋さんの記事を読み、日本共産党の清水忠史衆議員の事務所へ連絡しました。
村高秘書は「長年商売で頑張ってこられた方に給付されないのはおかしい!」と話し、中小企業庁と何度もかけ合ってくれました。後日、最初の申請から約3ヵ月。広川さんに無事持続化給付金が給付されました。
■人との繋がり広川さんは「民商がここまで頑張ってくれて感激した、本当に民商に入って良かった。
今回のことで真面目にコツコツ商売をやってきた人が報われるキッカケになってくれたらと思います」と語り「コロナで大変ですが、高齢になって『体力半分、売上も半分』の気持ちでやっています。お金じゃない、来てくれる人との繋がり、会話が私にとっては大切。人との繋がりを絶ってはいけない。体がもつ限りお店を頑張りますよ」と笑顔で話してくれました。