今年度初めての法人部会では「決算書の見方」をテーマに学習しました。
最初に法人税の基本的な仕組みを復習した後、全商連の「その気になれば誰でもできる小法人の決算・申告の手引」を元に学習していきました。
税務の決算は、①売上や仕入は発生主義であること、②月次決算(毎月の1カ月間の取引を入力し、試算表作成)が大事、③決算処理(棚卸、減価償却)によって数字が変動することとなり、こうした税務処理を元に決算書が作成されています。毎月の試算表の見方さえわかれば、決算書も見やすくなり、経営や節税対策に繋がります。
次は手引きの例題を元に決算書を二つの面(貸借対照表)(損益計算書)から見ていきました。
貸借対照表は科目名が難しく、数字が苦手な人は見てもなかなか理解ができません。
昨年と比較して何が増減しているのかを比較することが大切であり、なぜこうした数字になるのかを見るほうが経営者にとって実感でき理解しやすくなります。
また損益計算書も同様であり、比較することと売上原価(製造原価)と売上総利益(粗利益)のバランスを見ることで営業利益が出ているかをチェックすることができます。
経営者の感覚で「現金預金が無いのに決算書では利益が出たようになっている」との声も多く、現金の流れと税務上の決算書の見方は違う面があることを注意することが大切です。
決算書の見方を高め、経営対策を進めるには、
①正しい記帳と原資記録の保存が大切
②会計(事務)仕事は経営を守る仕事と認識すること
③常に最新の情報や意見ができる民商の学習会(班会)に参加すること
④中小業者の声を税制や制度に反映させるため、声を届けることを訴えました。
次回の法人部会は11月14日に税務調査をテーマに行います。