中小商工業全国交流・研究集会

2年ごとに開催されている「中小商工業全国交流・研究集会」が、今年もオンラインで開催されました。

パネルディスカッション「私の経営改善」
9月12日(金)は「私の経営改善」がテーマで、広島北民商からは高竹会長(沼田)、大下副会長(あさひ)、私(寺本要求運動部長。可部北)、牛田事務局員の4名で参加しました。
パネルディスカッション形式で3名から報告がありました。
①長野・上伊那民商会員の鈴木さんは、注文家具製造と喫茶(木のすず)を社員3名で営んでいます。
大手電気会社勤務から脱サラし、長野に移住。2年後に開業した喫茶店の家具を作ることからつながり、近隣の方から発注をいただくようになり、自宅兼喫茶店が「ショールーム」になったそうです。
国産の無垢材を使ったフルオーダーで、キッチンを中心に家具作りを展開、特徴を出して十分な需要が有るそうです。現在は長野の他、東京や九州まで出荷しています。
妻が家計を支えてくれたおかげでやってこれたと感謝の思いも口にされました。

②愛知・昭和天白瑞穂民商で会長をしている榊原さん(葵工業株式会社)は、社員11人と協力業者(1人親方)と共に商売されています。祖父の米屋を引き継ぎ、その後に父親の土建業に入社して現在は代表になっています。
仕事と経営改善については、以前はゼネコン1社との取引が9割だったため、売上げに大きな影響を受けたり単価の切り下げもあり、リーマンショックの影響で廃業も考えたそうです。
自身が代表に代わり大きく経営を変えました。ホームページを作り、個人や小規模事業者から問い合わせしやすい環境を作り、自社の施工事例や見積もりを分りやすくしました。連絡があれば必ずすぐに足を運び、説明と見積もりをおこなっています。
社員や協力業者には自社の考えを知らせるようにしています。人手不足で社員は増えていませんが、20~60代の社員と協力業者とで頑張っています。ホームページは民商会員のつながりで作成してもらっています。この方も、収入が無いときに妻が働きながら家庭の収入を支えてくれたと話されました。

③板橋民商の大輪さん(㈲エムスタイル)は造園業を女性1人で営んでいます。
経営改善については、植木や花屋、ガーデンデザイナーとして、仕事の紹介にはパワーポイントを使い、内容や写真を多く入れています。
男性の職人と組むことで力仕事を解消したり、お客さんとの話しやすさを活かして仕事をアピールするなど、付加価値を付けています。提案力、対応の柔軟さや安心感も感じてもらえるようになりました。宣伝はインスタグラムに写真などを上げていますが、今後はもっと活用していきたいと話されました。
別の仕事をしている夫の収入があるおかげでできたと、こちらも家族への感謝を語られました。
3名の報告を聞き、何事も家族の応援が無いと一人では出来ない事だと思いました。