注意!! 法人の税務調査が増えています

税務署による法人部門の調査が増えています。個人部門や税理士は確定申告で忙しいため調査の時期ではありませんが、税理士にかかっていない法人部門がこの時期に調査を乱発しています。
現在広島民商の会員では5件の法人調査がでています。
傾向としては長期未接触(長い間調査になっていない)、一定売上規模の法人(売上5千万超)、法人設立以降初めての調査など内容確認が多い傾向です。
また、業種はほぼ建設業者となっています。税務署に対抗する一番の武器は「記帳」です。会計ソフトや表計算ソフトなどを使って記帳をすることにより、自らの所得(利益)の正しさを主張することができます。他人に丸投げをしてしまえば自らの経営を見つめなおすこともできません。
最近ではスマート取引(銀行やクレジットカードとの連携)をはじめ、画像からの取り込みなど記帳のハードルも下がってきています。
記帳をしていない方はもちろん、もっと合理化できないかなどをお悩みの方は、近くの役員や事務局にお問い合わせください。
記帳を武器に納税者の権利(下記参照)をしっかり学び突然の税務調査に慌てないよう心がけましょう!

令和6年分の確定申告は定額減税関連に注意!

今年の確定申告は、定額減税関連の記載が増えているのが大きな変更点となっています。
事業専従者については、当初政府は定額減税の対象外としていましたが、民商などの要請が実り、不足額給付という方法で給付されることになりました。
しかし、不足額給付を所管する内閣府は、1月22日現在不足額給付の申請方法や申請期限について明らかにしていません。
事業専従者にどのような形で給付されるのかが不明のため、今回の確定申告書・第二表の「事業専従者に関する事項」欄には、漏れなく必ず記載する事が大切です(下図参照)。
また、今回の確定申告書の作成に当たっては、「配偶者控除で定額減税を加味して税額計算する」か、
「専従者控除で所得を計算し、不足額給付の申請を行う」か税額計算をしっかり行い、有利になる選択を自身で計算ができるよう、
学習しながら申告準備を進めていきましょう。

売掛金が入らない!こんな時どうする!?弁護士に聞く債権回収のポイント

今年度の広島民商学習会第9弾として、広島法律事務所の井上明彦弁護士を講師に招き、
債権回収について学習し、オンライン含めて32人が参加しました。
実際に売掛金回収に成功した事例、失敗した事例を紹介しながら分かりやすく解説して頂きました。
売掛金は実際に取引があった事を示せる証拠が重要です。
契約書や請求書、日報などに加え、メールやLINE等のやり取りも証拠となります。 
ただ、証拠があっても独自に交渉すると感情的になって決裂したり、「こっちが困っているので相手も困らせたい!」と追い詰めすぎて相手が倒産してしまったりして回収ができなくなれば元も子もありません。
債権を回収するためには相手が商売を続けてくれることも重要となりますので、感情的にならずに交渉する事が大切です。
また(しつこく)請求し続けることも不可欠です。相手に無視されても、請求を続けることで支払いの優先順位が上がる可能性もあります。
自分でできない場合には弁護士のような第三者が入り、専門家ならではの知恵と経験で冷静に交渉することでうまくいく事もあります。

成功事例①
土木工事における契約解除と代金回収に関する訴訟。依頼者が工事を進めていた途中で設計変更を行ったことが契約解除の原因となり、その後の代金回収に関する争い。
契約書や設計変更に関するやりとりが残っていた。また、相手業者の対応に矛盾があったことも有利に働いた。訴訟においては相手の一貫性や誠実性を求めることが重要。

成功事例②
依頼者はA社から数年に渡り水道工事を受注していたが、工事のたびに不払いがあり、長期間で数百万円に達し、調停を行った。
(調停は、裁判所が間に入り、調停員が双方の意見を聞き、解決に向けて調整をする手続きです。裁判と異なり、あくまで話し合いの場であり、合意に至らなければ不調で終了します)
相手が一度に支払うのは困難だと答えたため、最終的に長期分割払いで合意。
さらに、支払いを促すために「一定額を遅れずに払えば、残りの金額が免除される」といった取り決めを行いました。この方法により、相手に対して支払いを促進するインセンティブを与え、最終的に約8割の回収に成功しました。遅延なく支払いが行われることを前提に、一部免除を提供することで、相手にとっても負担が軽減され、支払いが続いた事例です。

回収できなかった事例①
相手方が廃業してしまったケース。
相手方が事実上仕事をしていない場合、債権回収がほぼ不可能になります。内容証明を送っても、無視したり、受け取らなかったりする場合が多く、回収の手段が限られてしまいます。特に、意図的に受け取りを拒否する場合は、債権回収の努力が無駄になりがちです。

回収できなかった事例②
回収には時間がかかるため、依頼者がその期間に耐えられず、最終的に債務整理を選択。長期間回収できないと、依頼者が資金繰りに困り、借金が膨らんでしまうこともあります。回収しても依頼者にとって意味がない場合、自己破産や債務整理に移行する方がいい場合もあります。

弁護士に頼むメリット
費用はかかりますが、弁護士の名前を出すことで相手の優先順位が変わり、すんなり払って貰える事も多くあります。また、客観的な目線で相手の支払い能力や反応を見ながら回収しやすい方法を提案して貰えるのも利点です。

参加者からは、「弁護士に頼んだほうが得なのか損なのか?」「費用対効果はどのような感じか?」「お金を返してもらう時に一括返済が難しく、分割払いにする場合、月々の支払いの金額についていくらまでとかの決まりごとはあるのか?」等の質問が挙げられていました。

新年理事会で意思統一 ホップ ステップ 大ジャンプで組織拡大を!

1月12日、中区のビアローゼンで新年理事会を開催し、55名(出席率61%成立)が出席しました。
まず最初に、鳥越会長が挨拶。「一人一人の会員さんが主役になれる民商をつくっていきたい。
いままで12年間会員増勢を続けてきたが、残念ながら昨年度は現勢を後退させてしまいました。
この理事会で皆さんと一緒にどんなことができるか考え、主役は会員だと言える誇れる広島民商をまた一から作っていき、必ず広島民商を大きく伸ばして生きたいと思います。
記念すべき70周年、共に今年も頑張っていきましょう」と呼びかけました。

春の運動
春の運動での会員の拡大目標を1月から3月までホップ・ステップ・大ジャンプで80名とすることが決まりました。今年も宣伝用のボックスティッシュを作成し、新規に市役所前のデジタルサイネージ広告を実施しています。(1日約170回映像と音声が流れています。ぜひご覧ください)

紹介者へのクオカード進呈、70周年の記念タオル配布、学習会・イベントなどへの誘いで声掛けを行いながら協力を呼びかけます。昨年度は年度途中からインボイスが導入されたため、10月から12月(3ヶ月間)の申告でしたが、今年はインボイスが始まって丸々一年間の消費税申告と納税が迫られます。
納税額は昨年の4倍の金額となり、納税のしんどさを痛感される事業者も多くいると思われます。
お知り合いの事業者から相談された場合は是非民商をご紹介下さい。

税金相談会について
今年も大きな会場で事務局複数体制で開催することになりました。
個人の消費税申告は3月31日までのため、15日の確定申告の期限以降に改めて消費税の相談会・学習会を行います。税金相談会では、受付や、ボックスティッシュで紹介を呼びかけるなど一定のボランティアが必要となります。各地域で相談会のお手伝いができる方に声をかけてください。左記日程で相談員の学習会も行いますので是非ご参加ください。

3・13重税反対統一行動
1月から税務署による収受印が廃止され初めての申告となります。3・13集会、集団申告のあり方などこれから検討していく必要があります。支部やブロックの集まりで意見をだしてください。

70周年記念式典報告
189名の参加で成功させた「広島民商70周年記念式典」。全体で意見を出し合い報告と総括を行いました。70周年記念のフェイスタオルを作成しています。ぜひ活用ください!
70周年を記念して広島民商の活動をまとめた映像と、当日報告を行った鳥越会長の様子を動画でご覧いただけます。是非視聴ください。

バスケットボールBリーグ観戦

ドラゴンフライズ応援で親睦深める!
12月18日、レクリエーションとしては初めてのバスケットボールBリーグ
「広島ドラゴンフライズvs京都ハンナリーズ」の試合観戦を行いました。
広島民商にとって広島ドラゴンフライズは、昨年春にCMのイメージキャラクターに
現監督の朝山正悟氏を起用したり、浦伸嘉社長に講演して頂いたりと何かと縁のあるチーム。
今回もそうした縁で50人の団体で観戦。参加したほとんどの方がバスケットボール初観戦でしたが、躍動感あるプレーに見入っていました。この日は広島東洋カープとのコラボ試合だったこともあり、会場の広島サンプラザには平日でもたくさんの観客が訪れ、1階席では大入り袋も配られていました。
終盤の追い上げも残念ながらドラゴンフライズは負けてしまいましたが、皆さん「楽しかったね」「バスケもいいね」と楽しまれていました。
広島ドラゴンフライズは来シーズンから中区の県立体育館がホームゲームの会場となり、広島民商からも近くなるのでまた機会があれば企画したいと思います。


新年あけまして おめでとうございます

昨年は広島民主商工会70年周年記念式典を多くの方のご協力とご参加で大成功させることができました。 これからも民商運動を共に奮闘してきましょう!

私たち中小事業者を苦しめたコロナ禍が一定収束に向かいましたが、異常な物価高騰・エネルギー高騰が私たちの営業と生活を脅かしています。しかし、政府は消費税「インボイス制度」反対の声をきかず、押し切って強行したのをはじめ、電子帳簿保存法の施行、はん雑な定額減税の事務作業を事業者に押し付けるなど、このまま黙っていれば私たちの営業を続けていくことそのものが困難な状態です。
昨年行われた総選挙では裏金問題への怒りもあり、自民・公明の与党が大きく議席を減らしました。
国会では「103万の壁」問題など野党が要求する政策に少数与党が譲歩せざるを得ない状況も生まれています。コロナ禍を上回る倒産・廃業を余儀なくされている現在の状況は、まさしく危機的状況と言わざるを得ません。

こうしたときこそ「消費税廃止・減税」「インボイス制度廃止」が一番たしかな経済対策であり、私たち事業者の願いでもあります。
私は、会長になってからずっと「行政等にも意見を聞き入れてもらえるような団体になりたい」と言い続けてきました。これは今も変わっていません。私たちがどんなに道理ある要求をしても、聞いてもらえなければ話になりません。困難な状況だからこそ私たち民商の仲間を増やし、地元地域経済の柱である私たち中小零細事業者の営業と生活を守るために奮闘しようではありませんか!

迅速・柔軟な融資、適正な税務調査対応など求め

県内の金融機関と交渉
県内民商の集合体である広島県商工団体連合会(以下「広商連」)では、毎年県内に本店がある金融機関と団体交渉を行っています。
今年も県内10の金融機関に対し、左記の内容について要望書を提出し、懇談を行いました。

各金融機関ともに、融資についてはおおむね要望通りに行っていると回答。特に、広島市信用組合や広島県信用組合では中小零細業者の最後の砦として融資業務に力を入れているとの回答でした。
ただ、金融機関によってはコンサルや投信など融資以外の別の分野に力を入れてきているような印象もありました。

年明け1月から税務署の収受印が廃止される件については、国税局が「周知は徹底している」と回答したのとは裏腹に、各金融機関ともに周知は進んでいない様子。1月以降の判断についてはまだ未定というところがほとんどでした。

税務調査についても、各金融機関この通り対応していると回答。金融機関によっては税務調査よりも滞納調査や生活保護の照会が圧倒的に多いということです。
ピピットリンクは、広島銀行・もみじ・信用金庫ではすでに導入済み。市信用、県信は導入していないとの事でした。

広商連で金融機関と交渉を開始した当初は「税務調査への協力は当然」という態度だった金融機関でも、申し入れを行ったことで預金者保護の観点が重要視され、態度が改められた例もあります。
こうして毎年中小業者の実情、要望を出していく事で金融機関との連携を深める事ができます。
金融機関に対して要望のある方は、日ごろから支部・ブロックなど地域の会合や民商の行事に参加して要望を出し合いましょう。

要 望 内 容

【融資相談等についての要望】

①物価高騰に直面している事業者へ運転資金や設備資金の融資を迅速かつ最大限に行ってください。

②小口零細企業保証などを活用した借換を通じて、コロナ禍の「ゼロゼロ融資」の返済に苦しむ中小業者の資金繰り支援を強化してください。

③中小業者の相談に丁寧に応じるとともに、既往債務の条件変更(返済期間・据置期間の延長、返済の減額等)に積極的に応じてください。

④コンサルティング機能を十分に発揮し、中小業者への経営改善・再生支援を行ってください。

⑤条件変更中に経営改善に取り組む中小業者、賃上げに取り組む中小業者の資金繰り支援を行ってください。過去に事故がある事業者が再度事業にチャレンジするときは事業計画を基に審査を進めてください。

⑥確定申告書等の控えに収受日付印の押印を継続するよう財務省に要請してください。

⑦低利の公的融資制度、小規模事業者に有利な融資制度を積極的に紹介・活用してください。事業性フリーローンなど高利のローンの誘導は行わないでください。

【税務調査等への対応について】

①税務署の調査に係る金融機関への反面調査(任意調査)等の際には、納税者である預金者本人に必ず連絡してください。

②預金者の財産と秘密を守り、納税者の権利を守る立場を堅持してください。また、預金者本人の意向を尊重し、預金者の承諾のない「調査依頼」には応じないでください。

③税務調査や滞納処分のために、納税者の財産権、プライバシー権を侵害するピピットリンクを導入・活用しないでください。

 ※ピピットリンクとは、行政機関から金融機関への預貯金の照会業務をオンライン化したもの

広商連青年部 定期総会 新たな仲間と未来への一歩!

11月30日、広島県商工団体連合会・青年部協議会(以下「県青協」)の第39回定期総会が広島民商4階で開かれました。県内7民商から16名が集まり、次年度の活動方針や予算案を満場一致で採択。
新しい役員を迎え、新体制でスタートを切りました。
総会では、業者青年が抱える課題を乗り越え、より良い未来を築くためのアイデアが次々と話し合われ、温かい一体感に包まれた時間となりました。

業者青年に厳しい情勢
総会の中でまず話題に上ったのは、インボイス制度や物価高騰など、業者青年たちを取り巻く厳しい現実。特に、日々の事業運営が重い負担となっている現状に「どう支え合い、前に進んでいくか」を考えることが重要だとされました。
「声を上げなければ何も変わらない。仲間と力を合わせて、私たち自身の未来を作っていきましょう」と力強く呼びかけました。また、政策の変化が期待される国政の動きを見据え、公平な税制や経済支援を求める取り組みも今年度の重点テーマとして取り上げられました。

新役員体制
今年度も佐竹亮次会長と山田雄大副会長(ともに広島民商)が再任。さらに、新たに広島民商から平山智也さん(建設業)、福山民商から神原憲太さん(自動車修理販売業)が新幹事に就任しました。「地域のために少しでも力になりたい」と話す平山さんや「若いエネルギーで新しい風を吹かせたい」という神原さんの意欲に、参加者から温かい拍手が送られました。
 福山民商からは22歳の若手事務局員も新たに加わり「若手コンビで民商を盛り上げていこう!」という明るい声が。青年部の活動がさらにパワフルになると期待が膨らんでいました!

仲間と未来を語る懇親会
総会の後、参加者たちは広島市内の流川に移動して懇親会を開催。リラックスした雰囲気の中で、地域の取り組みやそれぞれの課題を共有しました。「青年部の仲間との出会いは、人生の宝物。続けていくことが商売にも、私たち自身にも大きな力になります」と山田副会長が語り、頷く参加者の姿が印象的でした。
 また、活動の成功例や新しいアイデアを分かち合い、「こんなこともできそうだね!」と次々とアイデアが生まれる場面も。仲間同士の絆を深め、次の活動への意欲が高まるひとときとなりました。

楽しく支え合える青年部へ
 広商連青年部には、年齢や業種を越えた多彩な仲間が集まっています。それぞれが持つ経験や知識を共有し合うことで、商売のヒントが生まれるだけでなく、人生そのものを支える強い絆が育まれています。「一人じゃできないことも、仲間となら乗り越えられる」この思いが、青年部活動の原動力です。
今年度は、学びや交流の場をさらに充実させ、次世代を担うリーダーを育てる一年に。新たな仲間とともに、業者青年が未来を切り開く力となることを目指していきます!
皆さんも青年部の活動にご参加下さい。

女性部主催イベント 秋の広島城 安芸武将隊の案内で散策

女性部では11月22日、「安芸ひろしま武将隊・毛利元就公特別ガイド」秋の広島城ウォーキングを開催し14名が参加しました。

秋晴れの下、二の丸御門前に参加者が集まって待っていると全身に鎧をまとった安芸武将隊の毛利元就元公が颯爽と登場。参加者に広島城周辺の古地図を配り、中堀や外堀は今のどの辺りの地域にあったのか、地名の由来などの解説を聞きながらウォーキングがスタート。二の丸から「被爆樹木ユーカリとマルバヤナギ」を見ながら土橋を渡り、普段なかなか人が通らない護国神社南西側のお堀沿いを歩くと、新サッカースタジアムや川沿いの紅葉が見え、その美しさにほっこりした気持ちになります。

広島城の歴史や城内の解説と同時に原爆投下時の話も聞くことができました。戦時中は城内に軍事施設が建ち並んでいましたが原爆投下時によってほとんどが倒壊・炎上して約1万人もの兵員が無くなったこと。ここから「広島市が新型爆弾によって壊滅した」第一報が伝えられたことを聞くにつれて、目の前の美しい景色と未来に繋がる平和を守っていこうという思いがさらに強くなります。

約2時間たっぷりと歩きながら解説をしていただき、最後は元就様と天守閣上前で記念撮影。「Oh!SAMURAI」と外国人観光客からの視線と写真撮影の依頼に、ちょっぴり有名人になった気分の広島城ウォーキングでした。

女性部では年明けに新年会を開催しますのでこちらも是非ご参加ください。