納税者を軽視した税務行政・行政文書の扱いなどで抗議

9月5日(火)、税務署の新事務年度最初の税務署交渉をおこないました。
広島北民商からは久村会長、竹本税対部長ら税対部員と事務局の計7名、税務署からは新任の大谷総務課長と課長補佐が応対しました。
久村会長のあいさつの後、大谷総務課長が申し入れ事項について回答し、内容について交渉しました。

納税者の理解と協力を得る対応を
今回の交渉では、行政文書等の取り扱いで税務署側に都合良く、あるいは税務署側の身を守るための対応が、納税者との「理解と協力を得ておこなう」ことに反しているのでは、といった点での抗議や申し入れに長い時間を割きました。
特に、税務調査で出てくる質問応答記録書(担当署員と納税者のやり取りを文章にして税務署に報告する)については、「読み上げて確認し、違うところは訂正する」のですが、押印が不要になった事で実際に納税者が確認した証拠が残らず、納税者側に控えや写しも残さない仕組みになっています。「事前通知」(税務調査についての事前連絡)も電話でおこなわれ、「納税者への十分な説明が無くても手続きが進む事への不信感がある」「文書で渡せば、お互いにスムーズに進むのに」「今日の交渉の回答も文書で渡してほしい」等の声が出されました。

税務署の回答はいずれも行政文書の取り扱いに関する事ばかりでしたが、納税者からは「税務行政においては、納税者の理解と協力を得ておこなうとあるが、広島北税務署でもこれらの要望に沿って文書対応もしてもらえば、もっと納税者のためになるし、結果的には税務署のためにもなるのでは」と改善を重ねて求めました。
第三者の立会については、相変わらず「税務署員に課された守秘義務が」の回答の繰り返しで、「納税者が頼んでいる仲間に守秘義務違反は起きない。自分たちの都合が悪いときは直ぐに守秘義務違反を持ち出す」と、税務署の一辺倒の回答に怒りの声も出されました。

インボイスは免税業者に不利益起こす
インボイス制度については、36万名分を超える反対署名が集まっていて、業者にとって死活問題である事も訴え、税務署への相談では依然として簡易課税制度などの説明が不十分な事も指摘し、「全ての納税者が不利益を被らない様に、丁寧な対応を」と改めて求めました。
税務相談停止命令制度については、「執行機関なので制度そのものへの回答はできないと答えましたが、この間の国会や国税庁での答弁・回答に沿った対応については「その通りに」と確認しました。
電子データ取り引きは、「データ保存をしていないことだけをもって、経費否認や青色取り消しはしない」との国税庁の回答に沿った回答となりました。
他の項目の主な回答は、1の税務運営方針の遵守を重ねて確認。 4の滞納処分は「納税者の状況や心情に配慮」することや、納税の意思があれば分割納付にものっている。
6のマイナンバーは未記載でも受理し、不利益もない事を重ねて確認しました。
最後に、久村会長と竹本税対部長から、「また何かあれば、来させていただきます」と挨拶があり、交渉を終えました。