県内の金融機関と交渉
県内民商の集合体である広島県商工団体連合会(以下「広商連」)では、毎年県内に本店がある金融機関と団体交渉を行っています。
今年も県内10の金融機関に対し、左記の内容について要望書を提出し、懇談を行いました。
各金融機関ともに、融資についてはおおむね要望通りに行っていると回答。特に、広島市信用組合や広島県信用組合では中小零細業者の最後の砦として融資業務に力を入れているとの回答でした。
ただ、金融機関によってはコンサルや投信など融資以外の別の分野に力を入れてきているような印象もありました。
年明け1月から税務署の収受印が廃止される件については、国税局が「周知は徹底している」と回答したのとは裏腹に、各金融機関ともに周知は進んでいない様子。1月以降の判断についてはまだ未定というところがほとんどでした。
税務調査についても、各金融機関この通り対応していると回答。金融機関によっては税務調査よりも滞納調査や生活保護の照会が圧倒的に多いということです。
ピピットリンクは、広島銀行・もみじ・信用金庫ではすでに導入済み。市信用、県信は導入していないとの事でした。
広商連で金融機関と交渉を開始した当初は「税務調査への協力は当然」という態度だった金融機関でも、申し入れを行ったことで預金者保護の観点が重要視され、態度が改められた例もあります。
こうして毎年中小業者の実情、要望を出していく事で金融機関との連携を深める事ができます。
金融機関に対して要望のある方は、日ごろから支部・ブロックなど地域の会合や民商の行事に参加して要望を出し合いましょう。
■要 望 内 容■
【融資相談等についての要望】
①物価高騰に直面している事業者へ運転資金や設備資金の融資を迅速かつ最大限に行ってください。
②小口零細企業保証などを活用した借換を通じて、コロナ禍の「ゼロゼロ融資」の返済に苦しむ中小業者の資金繰り支援を強化してください。
③中小業者の相談に丁寧に応じるとともに、既往債務の条件変更(返済期間・据置期間の延長、返済の減額等)に積極的に応じてください。
④コンサルティング機能を十分に発揮し、中小業者への経営改善・再生支援を行ってください。
⑤条件変更中に経営改善に取り組む中小業者、賃上げに取り組む中小業者の資金繰り支援を行ってください。過去に事故がある事業者が再度事業にチャレンジするときは事業計画を基に審査を進めてください。
⑥確定申告書等の控えに収受日付印の押印を継続するよう財務省に要請してください。
⑦低利の公的融資制度、小規模事業者に有利な融資制度を積極的に紹介・活用してください。事業性フリーローンなど高利のローンの誘導は行わないでください。
【税務調査等への対応について】
①税務署の調査に係る金融機関への反面調査(任意調査)等の際には、納税者である預金者本人に必ず連絡してください。
②預金者の財産と秘密を守り、納税者の権利を守る立場を堅持してください。また、預金者本人の意向を尊重し、預金者の承諾のない「調査依頼」には応じないでください。
③税務調査や滞納処分のために、納税者の財産権、プライバシー権を侵害するピピットリンクを導入・活用しないでください。
※ピピットリンクとは、行政機関から金融機関への預貯金の照会業務をオンライン化したもの


