県共済会・国保制度改善学習会

動かない行政に一石を! 憲法の下、公平な保険制度に!

国民健康保険(国保)の改善を求める切実な要求が現段階で起きています。
「高すぎて納めきれない」国保を加入者の生活実態に見合った水準に見直し、差し押さえや、正規保険証を取り上げること、また傷病・出産への手当が無いなど、協会けんぽや組合健保と比べても不十分で、このような不平等な制度を糺し、改善する運動を導き出そうと、
県連共済会は4月9日に広島市のロードビルで学習会を開催。
全体で47名、三次民商から赤名共済会理事長、山口共済理事、酒屋専務理事の3名が参加しました。

国保制度とは
そもそも国保はどれだけ不平等な制度なのかを広島民商の川辺事務局員が説明をしました。
日本は憲法25条の生存権を下に国民皆保険制度を導入しているので国民が保険に入るのは強制です。しかし国保だけは滞納をすると保険証が取り上げられ資格証明書を渡される。
ある会員が滞納で保険証が無くなり、病院にいけずに手遅れになった事例がある。
もともと払えなくて保険証が無いのに、窓口10割負担になれば命を落とすことは目に見えている。
また国保は低所得者でも保険料(税)が掛かるシステムになっているのも問題。
国は国保加入者同士が支え合う制度と言っているが、憲法を無視した行為です。

国保提言のポイント
次に県連共済会の作田専務理事が今後の運動のポイントを提言しました。
「日本の医療は新型コロナウイルスで弱体化が鮮明になり、ますます負担が増えています。
国保加入者の所得の4割が税金等で持っていかれるなか、傷病手当金も最低賃金以下と不公平な制度。昨年、県の国保担当と交渉したが、手当金を出すつもりは毛頭無い残念な回答だった。
ただ徴収や減免制度などは各市区町村が行うので、それに対しての口出しは県はしないと話していたことをふまえ、やはり各行政に対しての運動と交渉が必要です。
なぜ国保が高いのか。それは国が出さないから。安心して医療を受けれる社会にしていきましょう」

運動の報告
国保改善運動を先進して行っている『三原市国保制度をよくする会』 の座談会を映像で視聴しました。きっかけは三原市が県内三番目に高い保険料をさらに大幅に値上げを決めたことです。これではとても払えないと民商と各団体が国保をよくする会を結成。
賛同してくれる議員を探し、署名活動を行い市長に届けた結果、当初より少ない率になったと報告され、この2本柱を元に運動を進めていくことが重要だと話されていました。

学習会に参加して
参加した山口理事は「国保と社会保険の違いを知っているようで知らなかった。
税金でも何でも支払いしなければ権利は無いものと思いがちですが、そもそも国保が不公平な制度かを知らせないといけない、改善が必要だと痛感しました。
私もいつまでも社会保険ではないと思うのでじみじみ考えさせられました」
赤名理事長は「国保加入者に制度を知らせて運動に参加してもらいたい。ハードル高いが頑張らなければ」と話していました。