しまなみ信用金庫本店懇談

営業動向調査で実態示し、金融支援求めるピピットリンクの弊害を紹介

民商の上部団体である広島県商工団体連合会(広島県連)は中小業者の金融要求と不当な税務調査を許さないための運動として、広島県内に本店のある金融機関との懇談を毎年続けています。11月8日、しまなみ信用金庫本店交渉を行い、福山・尾道・三原民商から5名が参加しました。はじめに広島県連の藤井副会長が坂田総務部長に要望書を手渡し「小規模企業・家族経家者はコロナ禍に続く物価高騰、また10月からインボイスの影響を受け、免税事業者が大きな影響を受けます。事業者に寄り添った金融支援をお願いしたい」とあいさつ。

要望に沿った回答
しまなみ信用金庫側からは「新規融資や条件変更などの資金繰り支援については取引先の実情を踏まえて柔軟かつ迅速に対応し、早期に実施するよう周知徹底している」「税務署の反面調査については、預金者保護のため、預金者へ連絡するよう支店に徹底している」と要望に沿った回答が得られました。

ピピットリンク
一方、ピピットリンクについては「まだ導入はしていませんが、行政や全国の金融機関の動向を見ると対応せざるを得ないと考えているが、民商からピピットリンクの問題点について教えていただいたので共有していきたい」との回答がありました。参加者は、しまなみ信用金庫側も人手不足の状況で効率化を図るためにやむなくという立場を尊重しつつ、「今、税務調査も増えており、納税者の権利が守られない調査も多い。効率化を図るなら、納税者権利憲章を制定し、納税者が進んで納税できる環境、払える税制へ転換すべき。この立場で一緒にご尽力いただきたい」と要望しました。

インボイス廃止を
インボイスの対応について、現場で起きている事業者と消費者との混乱なども深め合い、インボイス廃止に向けた共同を呼びかけました。寺田事務局長は営業動向調査の結果も示し、小規模企業・家族経営者ほど消費税の価格転嫁、物価高騰への価格転嫁が困難な状況を示し、金融支援と経営支援の必要性を訴えました。