倉敷民商弾圧事件第2回公判

関係のない資料を弾圧に利用
資料押収の理由問われ国税査察官「わからない」
元捜査責任者の証言で明らかに

倉敷民商弾圧事件(禰屋裁判)の差戻審の第2回公判が10月25日、岡山地裁でおこなわれました。
この公判から、検察側証人への尋問が始まり、この日は禰屋さんが逮捕される8カ月前の2013年5月、倉敷民商を臨検捜索した際の責任者である広島国税局・重森浩国税査察官(当時、現在税理士)に尋問を行いました。傍聴には、17都府県から141人の支援者、福山民商からは藤井賢次郎会長と加賀県連会長が駆けつけました。

岡邑祐樹弁護団事務局長が尋問に立ち、令状に書かれていた捜索の目的が「法人税法違反(I建設の脱税)」であることを確認し、押収品目録にもとづき押収した物について尋問。
倉敷民商の普通預金通帳、総会資料、会員名簿などI建設とは一切関係のない資料を押収したことが明らかになりました。続いて千田卓司弁護士が「令状と関係ないものを押収してはいけないことを知っていますか」と追及。
佐藤弁護士が「会員名簿はなんのためにもっていったんですか」と尋問すると、
「I建設が会員かどうかの確認で持っていったと思う」「全部の名簿を持って行った理由は?」の質問には「わからない」と答えました。
この尋問で臨検捜索の「目的」がI建設の脱税とはなんの関係のない倉敷民商の組織の実態にかかわる書類を大量に押収していること、そこで押収した証拠が後に税理士法違反(民商弾圧)の証拠に利用されており、倉敷民商への弾圧が狙いであったことが、当時の捜索責任者の証言で明らかになりました。

裁判後の報告集会で山﨑弁護士は「裁かれるのは国税・検察であり、私たちが裁くのである。
反転攻勢のスタートであり、今日の法廷は大変意味のあものであったと思います。
『忘れました』と答える証人をいまごろ出してくるのでは立証にならない」と話しました。
谷弁護士は、「倉敷民商事務所のあらゆるものを持っていって、それを査察官や検事が調べて今回の事件を作り上げたことが浮き彫りになった」と述べました。

最後に「次回の公判は11月29日(水)午後1時30分~17時)、多くの傍聴で不当な弾圧をはね返そう」と訴え、「団結ガンバロー」を三唱しました。

みんなで傍聴に参加し団結しよう

《日時》11月29日(水)午後1時30分~

《場所》岡山地裁誰でも自由に傍聴に参加出来ます。