広島市議会に請願書を提出

インボイス制度は直ちに凍結を!
昨年10月、空前の55万筆を超える反対署名を一顧だにせず、消費税インボイス制度が開始をされてしまいました。現在、確定申告時期となり多くの方が納税を迫られようとしています。
「インボイス番号がないのなら消費税を支払わない」「取引を今後行わない」など事前に懸念されていた問題が、まさしく現実のものとなっています。さらに、驚くことに飲食をした後に「領収書にインボイス番号がないので10%値引きしろ」といった無茶が横行し、果ては「インボイス登録がないと経費に落ちないので、ここではもう買い物しない」といった誤った認識がまん延しています。
また、課税事業者は「インボイス番号の確認など事務作業が膨大」「請求書の書式がインボイスに合致していないのでやり直し」などの手続きに加え、仕入れ税額控除が制限されるため納税額が増大しています。それぞれが断片的な知識と、誤った認識のなか混乱がいまも続いており、いまの現実は、取引上、立場の強い人がいうことが正義となり、そのことに異を唱えれば取引から排除・値引きをされてしまいます。しかも、本来制度の周知を担うべき国税庁や、取引の公平性を監視する公正取引員会などは、指導も仲裁もせず、相談する機関がないというのが現状です。
インボイスをこのまま放置すれば、私たち地元中小事業者の営業と生活者は成り立ちません。


趣旨説明を行う石立事務局長

市議会に請願書を提出
そうした状況を踏まえ、広島民商では2月26日、昨年6月議会に引き続き広島市議会へ、国に対して「消費税インボイス制度の凍結を求める」意見書の提出を求める請願書を提出(紹介議員には日本共産党の中森辰一議員ら6名になっていただきました)。
請願にあたっては石立大助事務局長が議会で趣旨説明を行い、そもそも消費税の納税義務者は消費者ではなく事業者であり(もらえなくても払わなくてはいけない)、インボイスが事業者にとっていかに厳しいものかという現状と、ただでさえ、物価高騰に賃金の上昇がおいついていない中、インボイス制度による新たな税負担を消費者に転嫁すれば、物価がさらに上昇することになる。転嫁できなければ事業者が負担することとなり事業継続を困難にすると訴えました。
最後に「地元経済を守り、活性化させることは、ここ広島で営業と生活をする全ての人の願い。市民益を守るため、ぜひともインボイス凍結の意見書を」と訴えかけました。
予想されたこととはいえ、理事者(広島市)側の認識も総務委員の市議会議員も、紹介議員となって頂いた中森辰一議員(共産)のほかは、全く審議ないままに継続審議(事実上の棚上げ)となってしまいましたが、業者の実態を訴えていく事が大切です。
私たちの運動をさらに広げインボイス凍結・廃止を目指しましょう!