新事務年度で最初の広島北税務署交渉

10月27日(水)、広島北民商は広島北税務署に対し新事務年度最初の税務署申入れ・交渉をおこないました。北民商からは久村会長や竹本税金対策部長ら6名が参加。税務署側は新任の菊島総務課長ら2名が対応しました。
久村会長のあいさつの後、菊島課長が申し入れ事項(左記)に回答。その後、参加者から要望や質問を出して進めました。
1の税務運営方針を「遵守する」ことを重ねて確認しました。
2・3では、法律に関し菊島課長が「コメントする立場にない」と回答。インボイス制度は税務署も、「説明会への応募がない」ことなど対応の難しさを話しましたが、参加者からは「周知されていない。自分から調べに行く人はほとんどいない」、「政府は結局、業者が知らずに導入される方がいいと思っているんじゃないか」など、インボイスの悪影響を隠し登録を進めようとする政権の狙いに、税務署が加担しないよう強く要請しました。
3は菊島課長が、コロナ禍に関わらず納税者の実情をしっかり聞くことや、差押え禁止財産ではない給付金も「むやみに差し押さえることはしない」と応えました。
5の税務調査関係では、②呼び出し調査でも「電話で項目などを事前に伝える様にしている」、④質問応答記録書は「強要しない」といった回答の一方で、⑤は相変わらず「守秘義務」を盾に認めない回答でした。守秘義務を都合良く使い分けている状況に抗議、信頼している第三者の立会を認めるよう重ねて要請しました。
6のマイナンバーは、「未記載でも受理し、不利益もない」ことを再度確認しました。
立会や事前通知方法など、まだまだ納税者の権利保護は不十分です。税務職員削減で現場対応が機械的にならないよう要望も重ね、竹本税対部長が最後に「また何か不当事例があれば、抗議しに来ます」と釘を刺して、今回の交渉を終えました。

広島北税務署交渉 【申し入れ事項】(要旨)

1.憲法と税務運営方針を遵守すること。

2.インボイス制度は中止すること。制度を分かりやすく説明すること。消費税は引き下げ、廃止すること。

3.納税の猶予の特例(特例 猶予)を再度実施すること。 納税緩和措置を積極的に活用すること。各種給付金は差押えをおこなわないこと。

4.「収支内訳書」「法人事業概況説明書」の提出を強要しないこと。

5.税務調査にあたって
 ①コロナ時期の税務調査や行政指導等はやめること。
 ②事前通知を税務署長名で文書でおこなうこと。例外規定(無予告調査)は理由をあきらかにすること。
 ③反面調査は納税者の承諾を得ておこなうこと。
  金融機関オンライン取引照会は、納税者の承諾を得ておこなうこと。
 ④質問応答記録書等を強要しないこと。内容のみを理由とした不当な課税をしないこと。
 ⑤第三者の立会を認めること。立会人を理由とした消費税仕入控除否認等をおこなわないこと。

6.マイナンバー(個人番号)の記載を強要しないこと。未記載でも受理し、不利益な取り扱いをしないこと。

7.納税者同士の税務相談に干渉や介入、権力的な弾圧はおこなわないこと。

8.申入れについて、広島国税局及び国税庁に要望を伝え、改善を求めること。