広島民商学習会第7弾 弁護士に聞く交通事故学習会

誰もが加害者にも被害者にもなりうる交通事故。
頭ではわかっていてもいざ事故を起こしたらパニックになりがちです。
いざという時に慌てず正当な解決ができるようにと10月23日、宮崎翔太弁護士を講師に招き
『弁護士業務を通して見る交通事故の基本』と題して学習会を開催しました。
オンラインを含めて36名が参加し、関心の高さがうかがえました。

警察への事故届は必須 物損・人身はどちらに?

まずは事故が起きたら必ず警察に届けます。軽微な事故だからとか面倒だからとかで警察への届け出を怠ると「交通事故」として扱われなくなり保険会社も弁護士も関与することすらできません(場合によっては罰もあります)。
よく聞かれる項目に事故証明で『物損』にするか?『人身』するか?を重要視する人がいますが、どちらを選んでも実務的には大差はありません。どちらを選んだとしても実際にケガをして治療が始まれば、それはもう人身事故になります。物損にチェックをしたままケガの治療を始めたとしても、保険会社の補償の対象となります。

損害の内容は?
損害の内容として、特にもめることが多いのは休業損害(事故により失われた収入補償)、慰謝料(肉体的・精神的苦痛に対する賠償)、後遺症(認定されるかされないかで大きな違いが出ます)の3つが代表的なものとして挙げられます。

自営業者の休業補償は?
通院等で仕事を休んだ場合の休業補償は所得で決まります。原則、自営業者の場合は確定申告の内容が基本になります。申告所得が低いと補償も少なくなってしまうことも・・。実務の中では、実際に働いている人よりも無職者の方が補償が高いという矛盾も現実にはあるそうです。

慰謝料・後遺症
慰謝料は入通院期間の長さで決まってきます。ここで大きく違いが出てくるのが「裁判基準(通称・赤本)」と「自賠責基準」。入通院期間が長くなれば金額が上がるのは当然ですが、それ以上に弁護士が介入しないと慰謝料は「裁判基準」になりません。弁護士特約をつけていれば弁護士報酬は保険で賄ってもらえます。 治療期間が一定経過した場合、これ以上治療しても良くも悪くもならない状態を「症状固定」といいます。そこで検討されるのが「後遺症」で、裁判で争われることも多いそう。認定に当たって実際に力になるのはレントゲンやCTなどの客観的証拠。こうした画像に写らない「むち打ち・頸椎捻挫」などは本当に痛くても厳しいことも多いとのことです。

納得いかない?過失相殺
過失相殺は、相手と自分の過失の割合を決めるものです。一方通行逆走や一時停止違反者と事故をした場合でも、一定の過失割合があるので注意しましょう。
さらに不合理なのが相手が高級車の場合。仮に相手の過失が9であったとしても自分の支払が多くなる場合もあるとのこと。皆さんも高級車とは極力事故にならないよう避けた方が無難です。

交通事故をどう解決するか?
示談交渉は①本人が行う、②弁護士へ依頼する、③交通事故紛争処理センターに申し立てる(センターでの解決には保険会社に片面的拘束力があり、保険会社はだされた条件を拒否できないという義務があります。広島にもあるのでぜひ覚えておきましょう)方法がありますが、示談でどうしてもの納得いかない場合は訴訟での解決があります。

訴訟で逆に不利になるケースも
訴訟にはそれなりのリスクがあり、示談時の条件を訴訟で否認して裁判で覆るケースも稀にあるとのことなので注意しましょう。

チェックポイント 特約は交通事故以外でも使える
これは権利保護保険なので弁護士特約は交通事故に限らず、誰かに殴られてけがをした場合の解決や同居の親族の場合にも適用されることがあるので必ず確認しておきましょう。

交通事故に遭った時の最大のポイント
最後に宮崎弁護士は「交通事故で儲けることはないと思っておいた方がいい」のが最大のポイントと強調します。少しでも補償してもらいたいというのは万人にあるが、事故にこだわりすぎるあまり、訴訟に持ち込まれてしまったり、いつまでも精神的な負担が続くのは得策ではない。適切な補償を適切なタイミングで解決することが一番と思っていると締めくくられました。

しっかり説明を聞いた後は質問タイム。実際に交通事故にあったという参加者からもたくさん質問が出されました。
「相手が無保険で自己破産された場合はどうなるのか」「今、まさに事故で交渉中。珍しい車に乗っているので部品の調達に時間がかかっている。どうなるか不安」「追突でムチウチになった。全然良くなる気がしない。後遺障害は取れるか?」「相手に現場から逃げられた場合どう対処すればいいか」「弁護士のタイムチャージ制というのはお得なの?」など、疑問や不安、弁護士を使った時の報酬の決め方に至るまで色々聞くことができ、大好評でした。

上記のQRから学習会の様子を視聴することができますのでご覧ください!

営業動向調査を力に政策提言2024(第一次案)を提案

― 広島県・中小業者支援団体との個別会議 ―
小規模企業・家族経営者が希望を持って事業を続けられる広島県へ
広島県商工団体連合会は広島県中小企業・小規模企業振興条例に基づく中小業者支援団体であり、2019年から毎年秋に広島県と個別会議を開催し、政策提言を行っています。
10月10日、7回目となる広島県との個別会議を広島民商で開催しました。3年連続で取り組み700名から回答を得た営業動向調査2024の第一次集約(9月30日まで)を力に小規模企業・家族経営者の置かれている状況を「政策提言2024(第一次案)」としてまとめ広島県に提出し、懇談しました。
懇談の様子は同日夜の広島ホームテレビでも報道されました。

民商・県連からは13名が参加。広島県からは商工労働局商工労働総務課から藤原課長をはじめ4名が参加しました。
坂井会長は「私たちの政策提言は、小規模企業、家族経営者の声をより反映させたものとなっています。仲間の声を受け止め、広島県経済の発展のため、中小業者、小規模事業、家族経営者への必要な支援について深めていただきたい」とあいさつし、藤原課長に政策提言2024を手渡しました。

直接支援について
<政策提言>
①小規模企業・家族経営者への直接支援
②県内自治体が実施する支援制度への財政支援
③賃上げ助成について藤原課長は、「価格転嫁推進のためのパートナーシップ宣言の構築と普及等により、小規模企業・家族経営者の経営基盤の強化を図る」「地方創生臨時交付金の増額は国へ要望している。県独自の恒久的な支援としては財源確保が難しい」「賃上げ助成については国の助成金への県独自の上乗せを昨年7月に創設。融資で支援している」と回答。

〝払える時給を超えている〟
広島民商の四郎田副会長は「物価高騰がすさまじく、食用油が2倍となり、牛肉も倍くらいの値段となり、やむなく昨年6月に十数年ぶりに値上げに踏み切りましたが、物価高騰に見合う価格転嫁とはならず、値上げした翌週にはさらに仕入れ値上げの案内が来るという状況。最低賃金の引き上げによる賃金上昇も弁当屋が払える時給をオーバーしていると思います。小規模事業者への支援を検討してもらいたい」と状況を伝えました。
藤原課長は「価格転嫁ができていない企業が多数あることは把握しており、経営が厳しい状況にあることも把握している。小規模企業にどのような支援ができるかを考えていきたい」と話しました。
三次民商の高橋さん(運送業)は「必死の経営努力は続けてきましたが、物価高騰、エネルギー価格の高騰により廃業となりました。小規模事業者への支援があればと思いました。全部が上手くいく支援はないとは思いますが、自分のような廃業を生まないためにも必要な支援をお願いしたい」と思いを伝えました。

賃上げにはパッケージでの支援が必要
寺田事務局長は「私たちの政策提言は小規模企業・家族経営者に特化したもの。現在の状況は物価高騰により売上は維持できても利益が減っている状況にあり、三次市や三原市は売上減少を要件としない支援制度を作りました。こうした自治体独自の施策のためにも支援が必要です」と要求しました。
賃上げ助成については岩手県、徳島県が行っている助成制度を紹介。他県の賃上げ助成制度の利点を生かし、価格転嫁困難な事業者への直接支援を加えたパッケージでの支援により小規模企業も賃金が上げられる支援を求め、藤原課長は「貴重なご意見をいただいたと思っています。他県の施策も調べ、検討していきたい」と答えました。

金融支援
金融支援については、「国の中小企業活性化パッケージNEXTで中小企業者等の事業再生や経営者の再チャレンジの支援については債務削減を含めた抜本的な再生手法による支援に移行していくというメッセージが出されており、金融機関への要請が行われている。広島県として、国の方針に応じて経営者の再チャレンジが行われやすい環境が醸成されるように後押ししたい」「広島県の人口流出を防ぐために起業しやすい環境になり人口流出を防ぐという観点は非常に重要なこと」と回答。
広島民商の会員からは、過去に受注工事の貸し倒れにより、やむなく破産となったものの、再チャレンジにあたっては銀行から融資を受けることができない期間が続いたものの、プロパーで融資を受けることができた経験が紹介され、「私自身の再チャレンジの経験で、これから再チャレンジする人に向けて、起業する人に向けて少額でもいいので融資を受けられる仕組みがあればいいなと思う」と要望しました。

インボイス制度について
インボイス制度については記述欄にも反対の声が多く寄せられ、個別会議でも「インボイスを発行できない免税事業者の経営悪化が懸念される、制度の周知が不十分であるという意見は承知している」と広島県からの回答がありました。横畑副会長は「インボイスは分からないという声が多い。私は取引の関係でインボイスは登録せざるを得なかった。請求書を送ったりする実務も大変」と話し、藤井副会長は「免税事業者でインボイス登録業者は来年には今年の4倍の消費税を払わないといけない。周知するとか円滑な運用ではなく、広島県の事業者を守る立場から国に言わないと中小業者がいなくなってしまう」と仲間の思いを届けました。

社会保険料の負担軽減
社会保険料の負担軽減については、三次民商の作田事務局長から社会保険料負担の実態、国保税が高すぎて払えない実態が紹介され、「営業動向調査には、消費税に次いで社会保険料を下げてもらいたいという声が上がっている。とにかく税金が高すぎるというのが仲間の声であり、私たちの政策提言を生かしてもらいたい」と要望しました。

第17回全国業者青年交流会  全国の青年部員と楽しく学べた

10月5日・6日、岩手県花巻温泉で「第17回全国業者青年交流会」が開催され、広島県の青年部協議会から6名が参加しました。
全国から集まった372名の参加者と共に「皆でかたって(岩手弁で「集まって」)楽しく学ぶべ」をテーマに、記念講演や意見交換・グループワークを通じて、経営に役立つ知識を楽しみながら学びました。

災害復興で見えた中小業者の重要性
記念講演では、岩手県を代表する復興問題の第一人者 斎藤徳美氏(岩手大学名誉教授)が「震災復興と地域創生は表裏一体」をテーマに講演され、東日本大震災からの復興において中小企業が果たしてきた役割の重要性が強調されました。事業継続計画(BCP)の導入の重要性や、地域の強みを活かした取り組み事例が紹介され、災害時における中小企業の役割が改めて認識されました。

パネルディスカッションでは大貝健二氏(北海学園大学教授)が「中小業者のなりわい再建」について講演。さらに、震災時実際に復興に携わった青年部の児玉さんが、自社の重機をすぐに提供し、仲間と共に地域の復興に貢献したエピソードを披露すると会場は熱い拍手に包まれました。

「現在の復興は8割、残す2割はまだ生まれ育ったまちに帰れていない人がいる。本当の復興は住んでいた人が安心して元の街で暮らせることだ」と語られました。

地域密着の中小業者が率先して復興を支える姿に、多くの参加者が共感。最後は「待っていても復興は進まない」と、行動の大切さが強調されました。

分科会
2日目の分科会は「事業承継・M&A」「民商運動の継承」「新規開業」「SNSマーケティング」「助成金・補助金」「消費税インボイス」「青年部づくり」「家庭・子育て」をテーマに、悩みや疑問、経験を交流し、経営や運動のヒントを学び合いました。広島からの参加者が参加した分科会をご紹介します。

★助成金・補助金について
広島民商の会員でもある田原聡史社会保険労務士が、助成金・補助金についてわかりやすくパワーポイントを使いながら解説。実際に助成金・補助金を活用して経営改善を行った事業者の具体例を紹介しました。広島民商青年部佐竹亮次部長も実際の経験を語り、参加者からは「助成金・補助金はハードルが高く、うちみたいな小規模事業者は受けられないと思っていた」「田原先生の話を聞いて、助成金・補助金を身近に感じられるきっかけになりました」と、今後専門家と連携しながら助成金や補助金を活用する方法を学びました。

★事業承継・M&A
次世代への経営引き継ぎに向けた知識を深める機会となりました。学びある時間はあっという間で「もう少しグループディスカッションしたかった」という意見も出ました。

夜に行われた交流会の余興では「さんさ踊り」が披露され、わんこそば大会では広島チームが上位に入賞。会場全体が楽しい雰囲気に包まれ、全国幹事との繋がりだけではなく、他民商青年部との繋がりが強まりました。

今回の交流会を通じて、初参加の青年部員から「何も知らなかった民商組織、青年部の活動が少し見えてきた気がする。民商青年部に魅力を感じたので、今後は積極的に活動に参加したい」と頼もしい声も。

「民商の価値を後世に伝えていきたい!」と思いを再確認し、楽しくも学びの多い交流会となり、次回の県青協活動への意欲を高める事ができました。

今後は広島県青協の活動をさらに活発化させるとともに、県内民商青年部・広島県連との連携を強化し、県青協再建を進めていきます。

会員訪問で対話をしながら集めよう営業動向調査

九月十九日(木)太田会長は、吉岡事務局長と一緒に、因島・向島の会員訪問に行きました。
吉岡事務局長がいつも新聞配達で回っている会員を順番に訪問、「会長の太田ですが、お世話になります。」とあいさつすると「ご苦労様です」とみなさん笑顔で迎えてくれました。仕事中のところはすぐには書けないので、来週また来ますからと預けて帰り、留守のところはお願い文章の手紙を入れてポストインしてきました。

昼からは、因島の班会に参加しお願いを、三名の会員が快く記入してくれました。班会の後も因島の会員を数件訪問し、次に向島にわたり会員を訪問、全部で約二十六名の会員を訪問し対話ができたのは十三名でした。五名の方にその場で記入してもらいましたが、健康保険では、「高い」「高すぎる」「もう少し減額してほしい」の声が多く「橋代の割引を大きくしてほしい」「ガソリン代、電気代は異常です」「年金額が低く、病気にもなれない」「借家に住んでいるので、今の年金額ではきつい」消費税は「売り上げのわりに消費税が高い」「光熱費の上昇で、賃金を上げることができない」など切実な声が記入されました。

世羅町では、武田支部長が会員訪問を行い、早速FAXで回答があり、「武田さんに頼まれた」と会員が届けてくれました。徐々に動きが出てきました。秋の運動頑張りましょう。

広島民商学習会第6弾 医療従事者に聞く 問題だらけのマイナ保険証

広島民商の今年度学習会第5弾として9月24日(火)、広島県保険医協会の堂河内あずさ氏を講師に招き「医療をとりまくマイナンバー施策 問題だらけの保険証廃止」と題して学習会を行いました。会場の民商事務所4階は参加者でいっぱいとなり、オンライン参加も合わせると46名と過去最高の参加者数で、この問題への関心の高さを伺わせていました。

マイナンバーカードとマイナンバーとは?
マイナンバーカードについては様々な問題が挙げられますが、今回は健康保険証について詳しく話して頂きました。2023年の6月にマイナンバー法の一部改正法が成立。改正により12月2日に現行の健康保険証が廃止されるということで進んできている現状です。
そもそも「マイナンバー」とはすべての国民に強制付与された12桁の社会保障と税の共通番号のことを言います。「マイナンバーカード」はICチップに埋め込まれた「公的個人認証」を使って本人の証明と個人情報の幅広い収集を行うもので、言葉は似ていますがまったく異なるものです。そしてさらにカードには12月2日からマイナ保険証(マイナンバーカードの健康保険証等の利用)が加わることとなります。

マイナ保険証利用の問題点
①地域の小規模医療機関を廃業に追い込む

マイナ保険証利用の大きな問題点の1つは「オンライン資格確認義務化」です。オンライン資格確認の義務化というのは、電子レセプトを請求する医療機関にオンライン資格確認システムの導入を義務とするというものです。
国はカードリーダーの機械を設置する費用の一部など、一定の費用は補助するもののネット回線の引き込みやセキュリティ対策等は自己負担。多くの医療機関は補助金だけではまかなうことができず、何十万、何百万も実費で負担する必要があります。
また、高齢者の多い地域によってはマイナ保険証を使う人などほとんどいないという医療機関にも等しく義務付けられることにより「負担に耐え切れない」「事務負担などに対応できない」小規模診療所は国の指導対象となり閉院・廃業せざるを得ない状況が生まれていることです。

②保険証の廃止が必要なのか?
この間、マイナ保険証では「顔認証ができない」「ネットワークエラー」「他人の情報が誤って紐づけ」等のトラブルの嵐が相次いで起こっています。
昨年5月マイナ保険証の相次ぐ誤登録で、政府は総点検(実際は全件点検ではない)を表明しました。政府の総点検後にも関わらず、2023年10月1日以降のマイナ保険証、オンライン資格確認に関するトラブルを医療機関で調査したところ、約60%の医療機関で「(番号なしや無効等)資格が確認できない」「(旧漢字等)名前や住所が●で表記される」トラブルがあったと回答。そのトラブル対応として「その日に持ち合わせていた健康保険証で資格確認」が8割を超えるなど本末転倒な事実な状態が報告されました。
また今後健康保険証が廃止された時の受付業務については「廃止後は受付業務に忙殺されると思う」「診療の待ち時間が長くなると思う」と多くの医療機関が懸念を抱えてます。

健康保険証廃止で何が起こるのか?
2兆円を超えるマイナポイント事業で、今年6月現在9千万余りの人がマイナンバーカードを作成していますが、実際マイナ保険証を利用している人はわずかに1割です。しかも、機器の不具合や登録の誤りで、情報が確認できないと誤った治療や投薬が行われる危険性があり、医療機関に過度な負担がかかります。
さらに新しくマイナ保険証を持っていない人に交付される「資格確認書」「顔認証マイナカード」等、最大8通りの資格確認で、私たちはもちろんのこと、医療機関や行政窓口の大混乱が起こることが予想されます。
認知症などの利用者を抱える高齢者施設への影響についても「紛失時など事業者側の負担が増加する」「事業所内の担当が替わるため、情報漏洩など心配」という声が挙げられており、事業者が引き受けられなければ本人や家族の負担が増えてしまうことになりかねません。

従来の保険証を廃止し、本来任意であるはずのマイナンバーカードに保険証登録させることで、事実上カード取得を強制しようとしています。今後、交付も更新も申請が必要なマイナ保険証となれば、更新漏れで無保険状態を生み、国民皆保険を危機に陥れることになります。

保険証は生命を最優先に
政府はマイナ保険証のメリットとして「なりすましが防げる」「高額療養費や確定申告の手続きが簡素化される」などを挙げますが、保険証廃止のデメリットとは比較になりません。災害時にマイナ保険証がなんの役に立たないことは実証済みです。
また日々、生命の最前線で闘う医師の9割以上が「健康保険証を残す必要がある」と答えているのが現実です。

現在の保険証は来年7月末まで使用が可能です。その後も最長5年はマイナ保険証がなくても新しい資格確認書で受診は可能です。10月からマイナ保険証の解除手続きの受付が始まるので不安があれば解除も可能となっています。この問題だらけの政策は私たちの運動で変えていくことはできるはずです。
保険証残せの運動を広げていきましょう!

知らなきゃ損する!? 助成金活用術

広島民商の今年度学習会第4弾として8月28日(水)、社会保険労務士の田原聡史氏を講師に招き、助成金の学習会を開催しました。オンラインを含めて29名が参加し、助成金の種類や実際に申請した事例などを見ながら学習していきました。

補助金と助成金の違いは?
補助金は経営の売上向上が目的で、従業員の有無は問いません。ただ、審査があるため申請しても受給できるのは30%~50%程度となっています。
助成金は従業員の働く環境向上が目的で、その財源は雇用保険。従業員のいる事業所で、要件を満たせばほぼ100%支給されます。申請代行は社会保険労務士の独占業務となっており、今回はおすすめの助成金とその活用例を教えていただきました。

おすすめの助成金
★キャリアアップ助成金
正社員化コース
パートや契約社員を正社員へ転換することで申請できる。入社当初は見習い期間とし、慣れてから正社員にする。能力が上がってきたので正社員にしたい人がいるなどのタイミングで活用しやすい。

賃金改定コース
パート従業員の賃金を一斉にアップ(3%以上)した場合に申請できる。 10月の最低賃金の引き上げで賃金を上げる必要がある場合は、前倒しで9月から引き上げても対象となるので上手に活用しましょう(今年も10月から下のように最低賃金が上がります)


★65歳超雇用推進助成金
入社して5年未満の50歳以上の有期契約の方を無期契約に転換することで申請できる。

★働き方改革推進支援助成金
設備導入等により、時間短縮・業務量削減など業務の効率化を図る事で設備購入費用の内最大80%を助成(上限あり)。
活用例として、建設業でミニリフトを購入し人員・作業日数を短縮、食品製造業で油ろ過機を購入し、パン粉除去作業時間が大幅に短縮などが紹介されました。

★業務改善助成金
その事業独自に必要な機械等の設備導入での業務の効率化を図る場合に購入費用を最大75%助成(上限あり)。時給1020円(10月からは1070円)以下の従業員がいる事が条件。賃金を上げる人数によって上限は変わります。活用例として業務用の冷蔵庫、食品製造用の機器、業務用冷凍車、キャッシュレスシステム、券売機の導入などが紹介されました。

いずれの助成金も就業規則や雇用契約書、出退勤管理等の適正な労務管理が必要です。
出勤簿がカレンダーに丸しただけ、残業代を込みで給与を払っていたつもりなど管理不十分な場合は、未払残業代で思わぬトラブルに発展するケースもあります。
2024年問題で建設業や運送業の残業規制が強化された問題にも触れ、これまでと何が変わったのかも学習。建設業も運送業も原則、残業は月45時間、年360時間という規制が新たに始まりました(業種ごとに特例有)。規制内での残業であれば土日に働いても残業しても問題ありませんが、毎年36協定届を労働基準監督署に提出する必要があります。
雇用契約書、就業規則などを整備して適正な労務管理をしておく事で、雇用条件や残業代など従業員とのトラブルを防ぐことになると話されていました。
助成金は条件を満たせばほぼ100%支給され、返還不要です。
従業員を雇う前や、雇用形態の見直し、設備投資のタイミングなどで対象となる助成金がないか確認してみましょう。日々の労務管理や助成金等ご相談がある方は事務局にお知らせください。社労士の紹介も可能です。

ナンバーワン戦略 チーム運営と企業経営の共通点

広島ドラゴンフライス 浦 伸嘉社長

広島民商の今年度学習会特別企画として9月4日、広島ドラゴンフライズの浦伸嘉社長を講師に招き、チーム運営型企業経営論について講演頂き、会場に29名(オンラインに5名)が参加しました。
ドラゴンフライズは創部10年となる今年、下馬評を覆す快進撃を見せ、5月に奇跡のリーグ初優勝を果たしました。ナンバーワンに輝くためのチーム運営・経営戦略は、企業経営の参考になるものばかりでした。

成果を出す確率を上げる
バスケットボールという競技は、確率のチーム競技と言われており、シュートの成功率45%の人と48%の人がいたとすれば、1%以上でも確率が高い人を選択していくことで得点力が上がります。また、1、2秒の差でも逆転する可能性があり、1秒で勝敗が決まる世界。これは会社でも同じで時間を追求することが確立を上げることに繋がる。ドラゴンフライズでは常に成果を出すために確率と時間を最上位概念として考えているそうです。
また、組織として結果を出していくためには、次の5つの要素が重要であると挙げられました。

①明確な共通目標
まず平均観客数4000人を目標を設定。目標が明確だと、そのために何をすればいいかも明確になっていく。何かトラブルやクレームがあった時も「その対応で目標達成できるのか?」という基準で素早く判断することができます。

②共同の意志
共にみんなで成果を出そう! 一緒に働こうと思う意志を持てるかどうかが大事。自分の意志だけでなく、チームの要請を受け入れないと組織として力を発揮できないし、ルール遵守の意志も重要。共通の目標達成のためには、共同の意志を持たなければ、お互いの力を発揮できません。

③コミュニケーション
いかに正しい情報が集めることができるかというのが組織化の本当に重要なポイント。その方法がコミュニケーション。特にミスやトラブルなどネガティブな情報をいかに報告しやくするかが重要。ミスの報告で改善点が見えたり、トラブルが大きくなるのを防ぐこともできます。

④結果を導くリーダー
圧倒的な統率能力があるリーダーの存在は欠かせません。優秀なコーチやリーダーは持っている力を見抜くことができ、それぞれにオーバーポテンシャルズ(120%のポテンシャル)をかけた上で、競争させてチーム全体の能力を最大限引き上げていく。そうすることで、目標達成や課題解決へと繋がっていきます。

⑤効率的・合理的なルール
日本がこれだけ治安がいいのは、法律と条例がものすごくレベルが高いから。企業も同じで組織の中でいいルールがあると非常に成果が出やすいと思います。

ナンバーワンを目指す
広島ドラゴンフライズでは、こうした5つの要素を意識しながら、常に1番に「ナンバーワン戦略」を掲げています。NO1に徹底的にこだわり、大きな枠組みでのNO1はもちろんのこと、小さな枠組みでもNO1を目指すことで、注目を得ることができ、影響力を出すことができます。
マスコットキャラクター「モヒカンアビィ」はマスコット総選挙で去年は9位。全体1位を目指しながらも、どうすればNO1を獲れるかを考え、鳥のキャラクターマスコットの中で、鳥類ナンバーワンを目標に見事達成。小さな枠組みのNO1でもメディアに取り上げられ、ファミリーマートとの共同企画に発展したりと影響力を広げることができました。
何かしらNO1を取れるところで取っていくと、影響力を出せるということです。

また、企業経営では「管理・財務・経理」がディフェンス面。労力をかけすぎたり、人を入れすぎたり、大事なところを外注し過ぎたりしていると、結局そのディフェンスがおろそかになり、いい攻めができない。コストや労力をかけずにやれている企業が結果を出していると話されました。
Bリーグは来季からアリーナの収容人数5千人以上での開催となるため、ドラゴンフライズは5年契約でグリーンアリーナを使うことになっています。今、新しいアリーナ建設に向けても懸命に取り組んでいます。
5月にドラゴンフライズが優勝し、カープもサンフレッチェも優勝争いをしています。3競技で優勝し、トリプルクラウン(三冠)ということなれば、広島をスポーツ王国として日本の歴史に永遠に刻める最大のチャンスです。相乗効果で広島の経済効果も大きく見込めるのではないでしょうか。
広島民商でも次期リーグ戦では大応援ツアーを計画中。ぜひ皆さんもご参加ください

広島市に小規模企業・中小企業振興条例制定を!

広島市議会と市内民商が懇談
広島市議会に設置されている政策立案検討会議。所属議員3人以上の広島市議会全会派で構成される組織で、議会の政策立案能力の強化を図るために設置されています。これまで、平和推進に関する条例や食品ロスの削減の推進に関する条例の立案を行い条例の制定につなげているそうです。

今回のテーマは中小企業振興に関する条例立案の検討を進めるにあたり、中小企業者の現状や、必要としている支援策等を把握するため、各中小企業支援団体との懇談の一環として、広島民商をはじめとした市内民商と懇談を行うこととなりました。

9月4日に行われた懇談会には、水野考議員(代表)をはじめ7名の議員と市内4民商から15名が参加し、約1時間じっくり懇談を行いました。

広島民商からは鳥越満昭会長をはじめ、宮本・四郎田副会長、事務局ら5名が参加。水野代表のあいさつに続き、鳥越会長から民商の組織について説明。また運動や活動の内容を具体的に説明を行いました。

続いて私たち小規模事業者の現状をそれぞれから報告しました。四郎田副会長(弁当製造販売)は「食材などの原材料をはじめ、ガソリンなどエネルギーの値上がりが凄まじい。加えて最低賃金の賃金上昇などで経営はアップアップ。しかし価格に転嫁することが正直できずに大変困っている」。鳥越会長は「2024問題で土曜日に現場が動かなくなったが、単価は変わらず工期も変わらない。結局しわ寄せは一番下の我々のところにやってくる」などと実情を訴えました。


地元広島で生活する人たちにとって地域経済活性化は、私たち事業者も、地域金融機関も、基礎自治体である広島市も、市民の代表たる市会議員も、そこで営業し居住するすべての人の共通の願いです。地元で営業し雇用を支え生活する小規模・中小企業者が発展してこそ地域経済は活性化します。
懇談会は一時間の予定でしたが、互いの意見交換をする中で予定時間をオーバーするほどの熱気あふれる懇談となりました。

毎年、広島市当局とは懇談はするものの「条例はないが中小企業振興の施策は講じている」「商工会議所や金融機関などから条例策定の強い要望もなく条例制定の機運醸成がない」などいつも否定的な意見ばかりですが、今回の懇談会を契機にぜひとも広島市に実効性のある小規模企業・中小企業振興条例制定を目指し運動していきましょう。

もっと力あわせて躍進を! 女性部総会

8月25日(日)に女性部総会が開催され、24名が出席しました。

昨年一年間は『力を合わせて』のテーマの下「夏休み企画・OKOSTA・お好み焼き体験」「日帰りレクレーション・べにまんさくの湯」「映画・オケ老人上映会」「民商フェスタ・わたがし出店」「新年会i・ホテル相生」「県婦協主催・一泊学習会へ参加」「パソコン記帳教室」などなど、コロナ禍が終息して久しぶりにたくさん活動ができた一年となりました。

島部長からの挨拶の後、一年間の活動報告・方針案の提案・決算と会計監査報告・予算案と役員の提案と順調に議題は進み、すべて賛成多数での可決となりました。

今年度の新しいテーマは「もっと力あわせて」に決定し、部長は島友香さんが再任。役員は今までの方に加えて新しく3支部から選出されるなど役員会でのフレッシュな意見が期待されます。

総会終了後、お弁当を食べながらの懇親会では「コロナ禍で一度配布したマスクケースとマスクチェーンのプレゼントのような記念品を今年も考えてみてはどうか?」「女性部とはどんなところかが分かるパンフレットを作ってみたい」「今までにない規模での日帰りレクを企画してみたい」など積極的な意見で盛り上がりました。

今年度も8月に「大州貯留池見学ツアー」を開催し大盛況。

今後もサッカー新スタジアム関連の企画を立てていこう!、パソコン記帳教室も継続してやっていきたいね!など役員会で話し合っています。「もっと力あわせて」活動をしていきますので、ぜひ一緒に活動をしていきましょう。

マイナ保険証の問題点も学習 広商連共済会総会

7月28日(日)、広島県内民商の集合体「広島県商工団体連合会(広商連)共済会の第43回定期総会がYMCAで行われ、県内民商から45名参加(出席率76%)し広島民商からは10名参加しました。

作田専務理事より昨年度の活動報告、今年度の活動の取組について提案がありました。方針・決算・予算・役員案がすべて採択され、理事長には広島民商の平野和弘さんが再任されました。

今総会では、全県で唯一前年度4月1日現勢を上回った広島民商(2年連続)が表彰されました。今年一年「目くばり、気くばり、心くばり」の助け合いの輪を広げていきたいと思います。

総会の間には、「問題だらけの保険証廃止」と題して、保険医協会の堂垣内さんを講師に学習会も行われました。2024年12月から既存の保険証が廃止されます。医療機関も対応を迫られ、対応できない病院は廃業さぜるを得ないことや、現時点でマイナ保険証として利用率も9・9%と非常に低いことがあげられ「マイナンバーカードは任意なのに、健康保険証は廃止、交付も更新も申請が必要なマイナ保険証は更新漏れで無保険状態となる可能性も高く、国民皆保険といえるものではない」「マイナ保険証利用で患者の窓口負担に差をつけることもおかしい」と問題だらけであることが話されました。今後医療機関や行政でも混乱が生じる恐れがあり、私たちはどうすればいいのか考えさせられる学習会でした。